2020/02/01 14:00


【心を読む実用的な方法】


最近は「メンタルマジック」で使用する「ピーク」をいろいろ研究しています。


過去には様々な「ピークウォレット」を買ったりしましたが、どれもこれも「なぜ、その財布に入れるのか?」という不自然な問いに満足に応えられなかったため、無意識に実用を避けてしまい、結果どれもお蔵入りしていました。


また「サイファー」などのいわゆる「インプレッションデバイス」についても、「読みにくい」「手入れが面倒」「やはり道具が怪しい」という理由でフェイドアウトしていきました。電子メカについては一度ステージ上で不具合が生じて、高額な道具が一瞬でお蔵入りしました。


結果、最もシンプルで実用的な「センターテア」を使用していましたが、ピーク範囲が狭いのと、やはり「破る」という「強い印象」があるため「破きながらどうにか見ているんじゃないか?」という疑念を持つ可能性が捨てきれません。


最近もモーガン・ストレブラー氏の「マインドインベージョン」を購入してみましたが、やはり不自然な手と目の動きが気になってお蔵入りしました。


散々色々試してみた結果、既存のものでは満足できませんでした。



そこで考えたのが、今回の「アイ・スパイ」。


使うのは「名刺サイズの白いカード」とインクが裏写りしない「紙用マッキー」だけ。


現象は以下の通り。


①白いカードの束から1枚取り出して観客に好きな文字や絵を描いてもらい、裏向きのまま束の中程に差し込んでもらいます。


②光に透かしたりしても、どの角度から見ても中の情報が全く見えないのを確認したあと、束を観客の手の間に挟んでもらった状態で演者は観客の心を読み、新しい紙に同じ絵や文字を書いてみせることができます。


特別な道具を使うかわりに、どこでも手に入る素材とちょっとした加工のコツ、すべての動作に自然な意味を持たせた無駄のないハンドリングでさりげなく大胆なピークを可能にしています。


例えるなら、『トップライター』の空気感を持ったピーク方法。


「その場で書いてもらったものを心を読んで当てる」演技には個人的にこれが現状ベストです。